新書「検索禁止」オカルト好きの入り口にいい…のか?
テレビ&映画「放送禁止」シリーズ、小説「出版禁止」の長江俊和氏が書いた最新作は新書!そして「検索禁止」!
ということで中身もよくよく見ずにレジに持っていき楽しみに読みました…が、浅く広く基本的なことが多くて、そういう意味ではまさに新書なんですが、長江氏が手がける必要があったのかどうなのか…(>_<)
「出版禁止」文庫化されるタイミングで出た新書ですし、帯に「『出版禁止』の人気作家が放つ」みたいな売り文句が書いてあることを見ても便乗した感があります。
(まんまとのせられてしまいました)
前半はほんとに「検索禁止」なワードの紹介
前半の「検索してはいけない言葉」は、NEVERまとめやなんかでもいくらでも紹介されているものが列挙されています。
くねくね、カシマさん、コトリバコ、トミノの地獄、暗い日曜日…
だいたいみんな知っているのでは?というものですよね。
posoとか、グロなワードは意図的に除外されているようにも感じます。
モタ男、グリーン姉さんくらいかな? でもコンビニで売ってるペーパーバックの本と変わりないような中身です。。
ソニー・ビーンとかエド・ゲインとか貞子とか
現実にあったことがフィクションにも影響を与えている、ということで書かれた章ではソニー・ビーン事件(人喰い人間ということで進撃の巨人とつなげていました)、『サイコ』の元になった「プレインフィールドの屠殺人・エド・ゲイン」についてなどなどが紹介されていました。
んんんー、本当にこのあたり、長江氏が書く必要性があまり分からず。。
こういうくくりで事件を紹介しているということに意味がある、と考えるよりほかありません。
しかし、ちょっとテーマやネタは違いますが、映画の題材となった都市伝説についてド真剣に読み解く本として『映画で読み解く「都市伝説」』の方がかなりオススメです。
(急に長江氏が書いてない本の話でスミマセン)
長江氏ならではの章も
「エレナ・究極のラブストーリー」については、アンビリバボーで長江氏が紹介したものだったようで、長江氏が「検索してはいけない言葉」の一つを作っていたりもするんだなあと、ここで初めて本のタイトルをかすめるような内容がでてきました。
また、氏の作品「放送禁止」や小説「出版禁止」「東京二十三区女」の制作経緯と、作品にまつわるトリビアがチョロっと紹介してあるのは、ファンとしては嬉しいところ。
古代帝国軍っていう思想団体のことを知らなかったので、そういうのを取材した経験が放送禁止につながっているのか…とか、へえ~なこともありました。
あとは「バニシェフスキー事件」「古屋栄雄事件」は私は今まで聞いたことがなくって、昔のアンビリバボー的なノリで読むことができて興味深かったです。
と、一度でも暇つぶしで「検索してはいけない言葉」を検索して回ったことがあるホラー好きの諸兄諸姉は、購入しても肩すかしかもしれない本書。
氏の制作物が好きで、ほんのちょっとでもいいから裏話聞きたいわぁって方は手に取ってみてもいいかもしれない、そんなノリのライトな新書です。
今夜のホラー考まとめ
暇でNEVERまとめとか2ちゃんまとめとか読みまくったりしないほうがいいのかもしれない