「死霊館」大陸産の悪霊はパワフルですなあ
監督は「SAW」のジェームズ・ワン氏。
2013年公開、112分。
今回特典映像を見て初めて、監督が中国系の人って知りました。
マレーシア生まれで中国系で幼少期にオーストラリア移住、11歳から映画製作を志し「SAW」は26歳で撮ってる!!エリートですなぁ…。
あらすじ
1971年、ロードアイランド州ハリスヴィル。野中にポツンと建つ古びた一軒家に、ロジャーとキャロリンのペロン夫妻と5人の娘たちが引っ越して来た。一家は新しい生活に胸を躍らせるが、翌朝から様々な異変が一家を襲い始め…。『ソウ』のジェームズ・ワン監督作、実話に基づき人間の耐え得る限界を超えた凶暴な恐怖を描く衝撃作。映倫PG12
久々に怖くてビビる
冒頭のアナベル人形のくだりで「あ…これマジで怖いやつや!」と思い、音量を絞って音声を日本語吹き替えにし、なおかつ日本語字幕を表示することで目を散らして怖さを軽減して見ました。笑
マタンゴとかHOUSEとか、ここんとこ、ホラーと呼べないような作品ばかり見ていたので、本格的に怖い映画でビビッてしまいました(*ω*)
吹き替えでのエド・ウォーレン役を咲野俊介さんがやっていて、「クリミナルマインド」ファンの私にとっては「モーガンがいる!」と頼もしい気持ちになりました。
筋肉ムキムキなモーガンを思い出すと幽霊が怖くない笑
恐怖過多は逆によくない
特典映像の中で、特徴的なエピソードが語られていました。
脚本の読み合わせの時に、ワン監督が脚本を読んで一言
「恐怖シーンが多すぎる」
と言ったそうです。でも、ホラー映画だよ…?と返すと
「恐怖と恐怖の間に緊迫感を作るんだ」
と答えたと。ワン氏曰く
ホラー映画には怖い描写はそれほど必要ない。音を通じて見えないものを表現することがもっとも重要だ
ですって…!これは名言。
確かに、怖いものがバンバン映っているより、何か分からないモノに怯えてる人物に感情移入するほうが怖いです。
30代ですでにホラー映画のキモを心得ている監督。末恐ろしいです。
いっときホラー卒業宣言していたようですが、撤回して死霊館の続編も撮ってくれたのですからありがたや〜、です。(続編は未見ですが…)
恐怖描写は少なくていい、とはいえ大陸の悪霊はパワフル!
女の子をあちこち引きずり回したり、高いところから飛びかかってきたり。
最後はとてもハリウッド的
ネタバレすると、一家の母親に悪魔(になった、魔女狩りで自殺に追い込まれた女)が取り憑いてしまいます。
ジェットコースターみたいなスピード感で起きるポルターガイスト。
最終的には悪魔祓いの資格のないエドが悪魔祓いをするんですが、取り憑かれたお母ちゃんも、家族のために頑張ります。
母親の愛が悪魔を退けた…みたいな、家族愛がとてもハリウッド的。
悪魔祓いのキモは「取り憑いた悪魔が誰なのか特定して名を呼ぶこと」だと、映画「」で知りました。
確か「エクソシスト」で女の子に取り憑いてたのはバズズだったかな?
名前が呪になるっていうのは陰陽師にも共通しますね。夢枕貘で読みました。
千尋も名前をとられて湯屋で働かされますし笑
死霊館の悪魔は、魔女狩りで死んだバスシーバ・シャーマンが呪いをかけながら自殺したことで悪魔に格上げになったんでしょうか。
エドがバスシーバ!!!って叫ぶカットが入っています。
じゃあ人間が悪魔になって誰かに取り憑いても、すぐ名前ばれちゃうから不利なんだなぁ…。。
まあそれはいいとして、歳をとって家族愛に滅法弱くなってしまったので、なぜかラストでじんわり涙が出たのでした。
今夜のホラー考まとめ
「恐怖描写はホラーにはそんなにたくさん必要ない」ってめっちゃカッコいいです!
どこかで使おう(使う場所なし)。