今夜もぼちぼちホラー考

今夜もぼちぼちホラー考

ホラージャンルの映画やドラマ、小説や怪談話など、「怖い」を自分なりに考えるブログです。ネタバレせずに書く自信ありません、ごめんなさい。落書きも劣悪でごめんなさい。

「吸血鬼ゴケミドロ」コンプライアンス糞食らえ!な名作

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「マタンゴ」と2大邦画ぶっとびホラーとして言われる「吸血鬼ゴケミドロ」(1968年)を見ました。監督は佐藤肇さん、84分。

「マタンゴ」は円谷の本気ホラーでしたが、こちらのゴケミドロは松竹の特撮ホラーです。

 

www.bochibochi-horror.net

 

高英男さんの演技がキモかっこ怖い

吸血鬼、と名前は付いてますが、ゴケミドロはぷるぷるの水銀みたいなスライムみたいな物体。

これに寄生された人間は吸血鬼みたいになってしまうというものです。で、寄生されるハイジャック犯役をやっているのが高英夫さんという方なのですが、この方、本業はシャンソン歌手なんだそうで。

50歳の時のご出演のようですから…なんとも麗しい!

この妙な存在感がこの映画を余計印象深いものにしていると思います。

 

コンプライアンス?なんぼのもんじゃい!

ゴケミドロへの生贄として誰がふさわしいか?と生き残りのメンバーが議論する時、「ガイジンなら後腐れがない」と白人女性を指名したりと非常に差別的。笑

昔はこんなだったよな…

いやはや、ここまでだと引きますが現代の作品も恐れず色んな表現をして欲しいです。ギリギリな作品いっぱい見たい。。

 

なんせコメンタリーつきも見て欲しい!

樋口真嗣監督とみうらじゅん氏、あと松竹の広報の人かな?のコメンタリーが収録されています。

再生の前に「勝手気ままに喋っているのでファンの気持ちを害するかもしれません」的な注釈が入るほどテキトーなコメンタリーで、爆笑して見ました(o´罒`o)

 

額が縦にパカーッと割れてゴケミドロが出てくるシーンでは

「これ完全に女性器ですよね」とみうら氏。

周りがひやっとするような発言を淡々と放り込んでくる氏はすごい。

ひっじょーに面白かったです。

そういったおフザケコメントも連発されるなか、映画の裏話も聞けます。

例えばこの映画では空が赤いんですが

クエンティン・タランティーノ監督が「キル・ビル」を撮るときに「ゴケミドロの空の赤にしたいんだ!」とオーダーしたそうで。

日本大好きとは知ってましたが、相当いろんな作品を見てるんですね、タラちゃん…さすがだ(´-`;)

 

本日のホラー考まとめ

マタンゴより人間のいやらしさが出てるズッコケホラー

特撮感は円谷の方が上か…?