リドリー・スコットの「エイリアン」たち。激シブSFホラーがやってきた
「エイリアン」の前日譚としての作品「プロメテウス(2012年)」「エイリアン:コヴェナント(2017年)」を観ました。
一応、「エイリアン」の80年前という設定のようで、明確に「エイリアン」の世界につながっているわけではなさそうだったりありそうだったり…なんですが(´-`;)よーわからん笑
華やかなジェームズ・キャメロンの「2」やデヴィッド・フィンチャーの「3」と比べると、リドリー・スコット氏の「1」は暗く重くしんどい怖さがあり、そちらの方が私の好みだったりしたので、この「プロメテウス」「コヴェナント」は監督ならではの味が出ていて好きでした。
しかしあまり受けが良くなかったようで…もう1作品つくられる(3部作になる)予定だったのが今のところ話がなくなってしまっているようです…残念(>_<)
SFは理由をとことん説明する=ホラーから遠のくの法則
が成り立つなんてことを考えてました。今までは。
「エイリアン」もなんだか分からない生命体が殺意を持って向かってくるという「未知の恐怖」の要素があるから怖いんだと。
でも、このエイリアンがなぜ誰にどのようにして造られたかを説明すればどんどん怖くなくなっていってしまう。生物兵器なのね…
しかし、リドリー監督はちゃんとホラー映画としての楽しみも味わわせてくれる巨匠なんだなと感服しました。
女主人公がずーっとピンチ、ずーっとしんどい
シガニー・ウィーバー演じるリプリーがずっとピンチでゼエゼエ言うのが「エイリアン」の醍醐味だとしたら、「プロメテウス」も「コヴェナント」も、色気のない女主人公がずっと苦しくてずっとしんどいです。
本来か弱いはずの女性が、強くしぶとく恐怖と戦う図はホラーの真骨頂。
「コヴェナント」はさらに、感染or病気モノホラーとしての側面もあり、私は非常にゾクゾクきました。
人工知能の最果ては…
SFに明るくないので人工知能がどう、近未来がどうというSF愛好家たちの議論も知識がないまま見ましたが、人工知能は極まっていくと創造主になりたがる…という思考の流れが非常に納得いきました。
何かを生むということが人工知能と人間を大きく分ける壁なんですねえ。ふむふむ。
SF映画として見るなら「プロメテウス」の方がオススメだなあと思ったりしました。
いやしかし「エイリアン」はかっこいい怖いけど、ネオモーフ(コヴェナントで初登場した白いヤツ)はキモ怖い…白い方が怖い…
ホラー考まとめ
もうコスりきったと思われた「エイリアン」がちゃんと面白いホラーとして再び戻ってきたのはリドリー・スコット監督のおチカラ!