映画版「不安の種」お目々つり上げないで!オチョナンさん
2013年。監督があの「放送禁止」シリーズの長江俊和さんということで見ました。
「放送禁止」は先日新作が放送されましたね!
シリーズ中最も分かりやすいつくりになっていたのとくりぃむの有田さんがストーリーテラーとして出てきてフィクション感を強調したことがファンの方々の戸惑いを誘ったようですが、私のレベル的にあれくらいで丁度良かった(o´▽`o)
お酒飲みながら夫婦で「え!今のってアレよね?」みたいに指摘し合いながら鑑賞。夫婦円満に「放送禁止」、おすすめです笑
あらすじ
何かが狂っている街“富沼市"。バイク便屋の巧(浅香航大)は、配達の途中にバイクで転んで塀の茂みにはまり抜け出せなくなったという誠二(須賀健太)から声をかけられる。助けようとした巧は、そこで恐ろしい怪異現象を目撃してしまう。その様子を遠くから見つめる怪しい少女・陽子(石橋杏奈)。誠二の脳裏には半年前、この街にやって来てから体験した数々の怪異現象の記憶が甦っていた。そして、彼の傍らにはいつも“怪異のモノ"が見えるという恋人、陽子の姿があった。一方、巧は新しいバイ
ト先のファミレスで自分にしか見えない客がいることに気付く。先輩社員の陽子に構うなと警告される彼だったが、無視できずにオーダーを取りに行ってしまい・・・。引用元:Amazon CAPTCHA
「長江監督作品のどこが好きか」で変わる感想
私は長江俊和監督の、フェイクドキュメンタリーの妙な居心地の悪い空気だったり胡散臭い感じだったりの演出が大好きです。
そういう意味で「パラノーマルアクティビティ TOKYO Night」(パラノーマルの日本版続編として長江氏が監督)はそのフェイクドキュメンタリーとホラーが見事に合わさっていてすごく怖かったし面白かったんですが、今回の「不安の種」は物語をきちんと追うタイプの作品で、変な人や怪異が出てきても「そっかそっか、そういう変な町なんだもんね」と妙に入っていけませんでした。
とはいえ、変な画角や不安になるほど長い定点の映像、急に豹変する女の気持ち悪さなど長江俊和テイストは色濃くて、映像自体はけっこう好きでした( ´ ▽ ` )
あと、シリアスにしたいの?おちゃらけたいの?みたいなお茶目要素も長江監督のテイストだと思いますが半分男のあたりでそれが発揮されてたように思います。
ごっつのコント思い出しました。おもろ怖い。
Jホラー的には挑戦も
起承転結から足を踏み外すことのない近年のJホラーとしては珍しく、時系列をイジってみたり、途中からシナリオ分岐を作って平行世界モノにしてみたりと氏の挑戦も感じました。
あと、放送禁止的な謎解きが入ってるのか?と言うとそうではなさそうですが。。
(一家惨殺の時に斬られていた母親の腕も右手、手を返せと襲ってくるマネキン女も右手がなかったので、マネキン女=母親?くらいの考察しかできてません(´-`;))
原作マンガのどこが好きかによっても変わる感想
原作のマンガは場所も登場人物も年代もバラバラのショートショートなので、それを3人の男女に落とし込むっていうのが、原作マンガ好きの方からすると納得いかないものになるのかも知れません。
原作は「誰にでも降りかかりうる、日常に潜む恐怖」が醍醐味だったりするのに、映画では「登場人物3人が変な町で災難に遭う」に変換されていますし。
しかし、オチョナンさんが映像化されてるのを見るのだけでも価値があるかと思われます。
冒頭、カワイイとか言ったけど寝る前に思い出しちゃうと軽く眠れなくなるくらいの破壊力ありました。
目と口のレイアウトを変えるだけなのに…
停電の日の夜に現れるアイツも、原作より怖かった。口まわりの不衛生っぽい感じが実写の方がえげつなかった。
あと、細かいおすすめポイント
石橋杏奈ちゃんの部屋着姿がカワイイ。そして突然キレて罵声を浴びせてくる。全国数万のM男子は見て損はないかと笑
須賀健太くんがすごく成長していて驚く。バイク乗っていいの?とかキスシーンとかしていいの?とかいちいちハラハラする。
浅香航大くんのヒラキが見れる。生きが良くて這ってくる。俳優さんって色んなお仕事があるんだなあ。
そして余談。私のベストオブ不安の種
WEBに上がっていたので。階段の下からずっと見てくる。
これと同じような思いを実家でずっとしてました。人ってこういう想像してしまうんですねー。
今夜のホラー考まとめ
押入れの中で動くオチョナンさんはけっこうハイレベルな怖さでした