今夜もぼちぼちホラー考

今夜もぼちぼちホラー考

ホラージャンルの映画やドラマ、小説や怪談話など、「怖い」を自分なりに考えるブログです。ネタバレせずに書く自信ありません、ごめんなさい。落書きも劣悪でごめんなさい。

「世界の怖い夜2017年1月25日放送」の感想。それでも怖がれるかどうか、こっちの真価が問われる

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イラストは平野ノラ。

「怖い時は誰に電話する?」と聞かれて。

宜保愛子かー?と思っていたら丹波哲郎 笑!

心霊モノの番組も、80年代後半から90年代って豊かでしたよねー。

 

先日放送されたTBSの恐怖動画バラエティーを見ました。このシリーズ、ツッコミどころ満載だし既視感ある動画の寄せ集めだし…なんですが、いつも何となく流し見してます。

 

 

フェイクにフェイクで、もうツッコませないぞ!

以前「マツコの知らない世界」で山口敏太郎氏が完全フェイクと紹介していた心霊動画に対して、この「世界の怖い夜」では、後日談があった!と、その恐怖体験を完全再現(!)したドラマが放送されました。

Twitterとかもざわざわしてましたねー。

 

この「世界の怖い夜」も「マツコ…」も同じTBSの番組。

心霊モノが好きな人なら両方の番組を見ていておかしくない。「マツコ…」の放送も昨年の夏ごろだったので記憶にもまだ新しいし。

制作スタッフだって何人もの人が関わっているんだから「『マツコ…』でフェイクだって紹介してたこと知らなかった!」なんて事は絶対ないはず。

だから敢えてこの心霊動画に、再現ドラマという「虚構」を付け足して心霊ファンにぶつけてきたんだと推測します。それでもオマエらついてこれるか!?というような。

ここまでくると、ヤラセじゃんってツッコんだら負けなんです。おそらく。

 

ちなみに元の心霊動画は

家飲みをしている女子たちが手持ちでカメラを回している時、カメラがベッドの下に落ちて、落ちた落ちたーっと拾う(要はカメラが落ちた位置からズームアウトしていく)と、ベッドの下には女の幽霊がいたことがわかる…というもの。

 

これはアイデア勝ちな結構よく出来た動画だと思います。

 

後日談のドラマは

→心霊動画が撮れた家の主はその部屋で軽い脳梗塞で倒れたり怖い事があったので引っ越す

→しかしまた新居でも友人がカメラを回すとワンピースを着た女の幽霊が撮影されてしまう

→ワンピースの柄から、昔死んだ自分の姉かも…と思い至る(見守ってくれてるのね!と安心する)

→しかし、夜中に幽霊出現、顔を見たら全然知らん人でした

→今も幽霊は出続けています

 

というものでした。

…。残念ながらとても陳腐…。いっぱいツッコみどころもあって、でもそんなフックに引っかかりたくないとグッとこらえて見てました。

 

怪奇現象の家は見方を変えるとちょっとキた

怪奇現象の起こる物件に定点カメラを据えて現象を撮影しよう!というドキュメンタリータッチのコーナーは「放送禁止」臭がして、そういう風に見るとゾクゾクしました。

怖い現象に悩まされる48歳の女性。

「廊下に濡れた足跡が出るんです」と写真を撮ってわざわさプリントして保存していたり、「嫁入り道具に持ってきた日本人形の目つきが最近違う。人間みたいに生き生きしてる」と言ってみたり。

あ、やべー奴なんかな?という感じがとても良かった。

 

昨日まではこんなとこに落ちて無かったのに!!

と、廊下を指差す女性。なんとそこには爪が。

DNA鑑定しても依頼人の女性や家族のものとは一致しなかった…。

って、この爪がもし、女性がどっかから持ってきて置いた自作自演のものだったら…とか考えるとワクワクします。

 

でも、映像としては、怪奇現象は起こってるものとして、カメラで捉えるぞ!というモチベーションで進行していきます。

小さな現象はいくつかカメラにおさめる事に成功。

何故か汗だくの霊能者が浄霊をして、終了。

 

濡れた足跡の水分を成分分析しても「アルコールが入ってる不思議な液体です」とだけ専門家が答える…。

分析を依頼した東京大学環境安全研究センターって、調べたら本当にある機関だし実在する教授さんだったしで、この教授さん、なんか損にはならないの?と変な心配してしまいました。

 

10月ごろからこの現象が…ってオバさん言ってたから、もしかして結露なんじゃ?

そのころ辺りから加湿器導入したりしてないか?

建材メーカーとか住宅建築業者とか、そっち方面の専門家に意見を仰いだりしないの?

アルコールって一口に言っても、ファブリーズやウェットタイプのクイックルワイパーとか日常使うものに結構入ってますけど……

…あっ!ツッコんだら負けだ!(*ω*)

 

イタコの口寄せのコーナーは…ええと、遺族の心のケアにすごく良いと思います。

 

なんか、本当に自分はホラーが好きなのか?と自分を疑いたくなるほど世界観に入っていけない2時間でしたが…。

それでも、汗水流して作った人がいるわけで、こんな時代に心霊番組やってくれるありがたみを感じて今日も生きようと思います(´-`)

この番組の制作にかかわってる会社のwikipedia調べたら、冒頭文に

激務のため、年間30名程度(派遣・契約社員含む)のADが会社を去って行く。

引用元:ジッピー・プロダクション - Wikipedia

 って書いてて。汗水だけじゃなく涙もいっぱい流してるんだろうなあ。

それだけ若い労働力を消費しても、憧れられる業界は次から次へ新たな労働者が入ってくるんだもんなあ。マスコミ(の下請企業は)大変だー。

 

今夜のホラー考まとめ

「叩く」を超えたゾーンにある恐怖を自分で掴みとるのが次世代のホラー、なのかも