今夜もぼちぼちホラー考

今夜もぼちぼちホラー考

ホラージャンルの映画やドラマ、小説や怪談話など、「怖い」を自分なりに考えるブログです。ネタバレせずに書く自信ありません、ごめんなさい。落書きも劣悪でごめんなさい。

「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」→「ごっつ」の笑いが好きだった人に見て欲しい!コントホラー

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お恥ずかしながら、このシリーズ、カルト的な人気があると全く知らず前情報なしで見まして。

全部で9作品あるようなんですが、とりあえずFILE01「口裂け女捕獲作戦」、FILE02「震える幽霊」を鑑賞した感想です。

このシリーズの概要

投稿者から送られてきた怪奇映像を元に制作スタッフが取材を行ううち、彼らもまた怪異に巻き込まれていくというドキュメンタリータッチの映像作品シリーズ

引用元:何でもアリの新感覚ホラー! 白石晃士監督『超コワすぎ!』最新作発売記念インタビュー - デイリーニュースオンライン

主要な登場人物はディレクター工藤、女子AD市川、撮影の田代。
この田代役を演じているのが監督の白石晃士氏です。
POVの作品なのですぐにPOV酔いする私はちょっとだけしんどかったですが70分そこそこなので何とか見られました。
工藤演じる大迫茂生さんの顔が…どこかで見た事あると思ってずっと考えてました。

何かのお面だ…大阪の民俗学博物館か…と思ったら、福井県の能面美術館でした。
「怪士(あやかし)」という面です。似てるーこわいー。

 

ごっつの笑いに似てる気がする

「ごっつええ感じ」「ひとりごっつ」など、松本人志氏のコントには「笑える」の中にどこか「うすら怖い」とか「哀しい」が混在しているものが多かったと思います。
お葬式で、亡くなった男の子が棺桶からスパン!と小窓を開けて顔を出して「へへへ!ぼく、死んだん?」と板尾に言う「しょうた!」。
車窓からゴミを投げ捨てられた事に怒って出てくるカッパだが、理不尽な逆ギレをする浜田にクソミソに怒られる「カッパの親子」。

この「コワすぎ!」シリーズからはなんだかそれに近いものを感じました。

FILE03の特典映像にて、白石監督は「いわゆるオフザケのモノにはしたくない」と仰っていたのですが。

 

ディレクター工藤のキャラがとにかく強烈です。
怪異をカメラで捉えて一山当てようとしていること自体、まあいい大人が何言ってんだというところですが
理不尽な暴力、一般人を危険な事に巻き込んでも罪の意識なし、
肝心な所でビビってしまい女子AD市川を先行させる、
レジ袋を物入れとして重用する、
など挙げればきりがないダメ人間っぷり。

特にFILE02で、幽霊を撮影したという一般人と件の廃墟に工藤一団が向かうシーン。
FILE01でうすうす「工藤ってクズなのか…?」と思わせておいて、このシーンでそれが確信に変わります。
クズ行動のラッシュ。爆笑してしまった…
そしてこのシリーズの楽しみ方が一気に理解できました。
FILE01だけで見るのやめようとしている人がもし、いるとしたらFILE02のアタマ25分までだけで良いから見てほしい。

でもちゃんと、ちょっと怖いよ!

投稿動画系の怖い映像って短いゆえに
「何でこんなとこでカメラ回したのさ?」とか
「何でいま不用意なブレ作った?」とか
その辺の説明がないために怖さがかなり減ってしまうもの。
でもこのシリーズはカメラを回す理由もあるし前後の文脈もしっかりあるので、短い恐怖動画と同じようなオバケの処理でも、こちらはちゃんと怖いです。

まだ2作品しか見ていないのにニワカ丸出しでボソボソ語ってしまいました。が、本当にハマりました。
早く続きが見たい。「人喰い河童伝説」って、ワクワクしかない。

(11/20追記:見ました。笑えるし怖いしで素晴らしい出来でした!ただ池の奥を撮影するためにズームした上に手ブレするので完全に酔いました…(´-`;))

 今夜のホラー考まとめ

Jホラーの幅はまだまだ広がる余地あるんだなー!