「怪談グランプリ2016」そうそう、怪談話ってこんな感じ
関西テレビで毎年夏に放送されている「怪談グランプリ」。
遅ればせながら2016年大会の感想です。
ルールの変更
大会ルールが毎年のように変わり、2012、
(テレビ的には女の子のキャ〜って声は盛り上がるんだろうけど)
ここ数年、特に今年は怪談師と審査員が車座になって怪談を披露しあい、最後は「一番怖い話をした人を指差す(自分以外で)」という、怪談を話したり聞いたりするならこういう雰囲気がいいなと思う空気で行なわれたのでした。
あと、第一回大会みたいに「新ネタであること」がルールにもう一度追加されればさらに嬉しいんだけどなあ。
各怪談師について、思ったこと
ありがとうのぁみ氏については、
ただ、女の幽霊につきまとわれている話は「人志松本の◯◯な話」
何度も話しているから淀みなく噛むこともないんですが、その分怖さも何割か減じていたのがもったいない。
観雪しぐれさんは他で見たことないのですが、怪談の内容はそんなに目新しいことはなく…。
ますおかの増田氏が「自分の世界に入って話すから(怖かった)…」というようなコメントしてましたが、確かにそうで、その「自分の世界」というのに観客を引き込めればものすごく怖くなるの、かも。
私にとって今回のお話は、私はちょっと置いてけぼりになったのでした。
ちなみにバナナマンのラジオにゲスト出演したときもこの怪談を披露、設楽氏にクソミソにダメ出しされていました笑
「来年からはバナナマンのお二人にネタ見せしてから各メディアで披露したい…」みたいなことを言ってました。
どこまで真面目なんや!と好感。
山口綾子さんは落語家さんのような江戸っ子っぽい話しぶりで擬音語擬態語にもこだわりを感じる、稲川イズムを継承しているような雰囲気。ただどうしても話の内容が古典的で…
もし、ご本人が心霊スポットなんか行ってみて実際怖い目にあえばすごい怖い話が作れるかも!(無責任)
三木大雲氏はお坊さんというキャラが乗っているので最終的にエエ話になるのが多い印象。そんな中で「えっ?それでいいの?」みたいな疑問が残るような話は怖いより「えっ?」が残ってしまいました。
(悪霊に取り憑かれてる人の話に、お祓いとかしてあげないの?とか)
松原タニシ氏は「事故物件住みます芸人」として実際に事故物件で寝泊まりをしてリアルな怖い話を生み出そうとしているエッジの効いた方。
番組を見ながら何気なく久しぶりに「大島てる」のサイトを見てみて、自分が遊びに行ってたカラオケボックスで殺人事件があったことを知って、それが一番怖かった笑。
近所で起こった別の殺人事件も未だ犯人は見つかっていないし…家の周りが怖い笑。
竹内義和氏のお話は…。実際に起こった事なのかもしれないけれど、人に聞かせる怪談としてはある程度脚色する、オチを明確にするなど今回は改善が必要だと思いました(´-`;)
このままだとストレスたまったおじさんが妙な幻覚見ちゃってたのかな?と心配になる…
実話怪談の良くない面が出てしまっていたようでした。
最後に、ガリガリガリクソンさん。怖い話をしなさそうな風貌がギャップとなって、上手さが際立っていました。
「後輩から聞いた話」として語るのですが、「〜したらしいんですね」と伝聞調で話しつつ、うまくシフトチェンジして現場にいるかのような話ぶり、身振り手振りになるあたりが上手だと思いました。聞いているこちらにしっかりビジュアルがうかびました。
「なぜその怖いことが起こったのか?あのおじいさんは何者なのか?」
昔なら怪異に対する答え合わせみたいなのがセットになっているのがセオリーでしたが(昔ここで失恋した女が自殺して…など)
それがない、00年代以降の「実話怪談」の教科書のような話でした。
あぁ…長文になってしまった!
それに批評家みたいに上から目線でごめんなさい。でも充分楽しませてもらえて大満足な番組でした。
これからも毎年やってほしい!
今夜のホラー考まとめ
「怖がらそう」の気持ちが見えると冷めちゃう。
話し手も一緒に怖がる姿勢があると怖いかも。
アマゾンビデオやツタヤ動画のスピンオフでは稲川の大先生が語っています。