「伊集院光のばらえてぃーぷらす 本当は怖い話だった話」演出と話術で怪談は全く変わる!(感想)
一度はツタヤでレンタルしたのに、これは手元に持っておきたい!と改めて購入したDVDです。
以下はDVDの概要。
話術ゼロのポンコツ芸人達に伊集院自らオリジナルの「怪談話」を聞かせ、すぐさま客前で披露。
果たして伊集院直伝の「怪談話」で怖がらせる事はできるのか?同じ話を習ったはずが、全く違う展開!
謎の登場人物! 一向に進まないストーリー! 想像を絶するある意味本当に怖い話が飛び出す! !引用元:Amazon CAPTCHA
怪談話が好きな諸兄諸姉ならば一度は「青いクレヨン」というお話を聞いたことがあるでしょう。その生みの親である伊集院光氏。
怪談のストーリーテラーとしてもファンが多い氏の怪談がDVDに収まっているだけで値打ちものだと言えるでしょう。
伊集院氏は「幽霊は全く信じていないけど、怖い話は大好き」というスタンス。
これに「えー創作なんかよ」「ウソなんかよ」としらける方もいるみたいですが、私は怖けりゃいいじゃない!と思います。
「おもしろ~い」とか「感動する~」とかと同じように「こわ~!」もエンタメとして楽しめばいいなと。
ゾッとさせる内容、そして話し方って
そういう、怪談における「怖がらせるメソッド」が明示された企画としても優れたものです。
「話し出す前に間をとって雰囲気をつくる」ことから始まり
「聞く人の頭の中にビジュアルイメージが鮮明に浮かべばこっちのもの」
「舞台設定の説明は簡潔に分かりやすく」
などなど…
企画ではポンコツ芸人さんたちの、ある意味恐怖のストーリーテリングが繰り広げられます。
聞いている自分はちゃんと恐がれるのか?そもそも最後まで破たんせずに聞くことができるのか?
いや~ダメだね~なんて見ていたんですが、実際に主人と交互に怪談話をしてみて、きちんとできるか実験してみました。
ポンコツ芸人さんたちよりかは、最後まで一応どういう話か分かるように話せたという点でマシなんですが、実際やってみると伊集院氏の話芸のすごさがよく分かります。
社会人として仕事していると簡潔に説明することに注力しますが、簡潔にしすぎても怪談は怖くならないんだなあとか。
DVD用の撮り下ろしがほんと豪華
DVDには2本、撮り下ろし企画が入っていて、それがとてもいいです。
購入者への伊集院氏の愛が感じられます。全部で120分、ぎちぎちに入っているうれしさ。
■怖い話が大嫌いX-GUN西尾参戦
「怖い話を聞かせたい人vs怖い話を絶対聞きたくない人 ガチンコ対決! ! 」収録
■伊集院が怖い話のコツを伝授
「みんなで作ろう! 本当はあんまり怖くなかった怖い話」
恐い 話を聞かせたい人というのは、もちろん伊集院氏。
珠玉の怪談「証明写真」を披露してくれます。ショートバージョンの方なので私は違うラストの方が好きなのですが。。
あと、若手芸人たちから怖い話を伊集院氏が聞いてブラッシュアップして改めて氏が語る、コレが素晴らしかった。
微妙に怖いようで怖くないお話が、ちゃんと頭の中にビジュアルが浮かぶし「ゾッとポイント」が明確になった怪談になっていく気持ち良さが体感できました。
DVDのメニューには「怖い話だけを全部再生」モードもあるので、笑いは要らんのやという方にも楽しめる一本です。
今夜のホラー考まとめ
創作でもいいじゃない、怖いんだもの